原広司とこの建物について

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photo by ANZAÏ


京都駅ビルや梅田スカイビルの設計などで知られた、日本を代表する建築家のひとりである原広司。
この建物は、原広司の設計により「越後妻有交流館 キナーレ」として2003年に竣工されました。

photo by Osamu Nakamura


回廊部の中央には、池が配置されています。原広司は、施設自体が空間的魅力をもつこと、そして自らが集客力を生み出すという建築的特性をもつことを目指し、建築自体が自然を包括したものとして存在するよりほかにないと考え、自然のひとつとして「池」を選びました。

純粋幾何学形態である「正方形」は他の形態よりも圧倒的に美しく、この敷地において雑然とした街並みの中で景観の調整子としての役割を果たす。また、表現としてコンクリート打放し仕上げとガラスを多用し、「静かなたたずまい」を呈した様相は、外界から切り離された別世界を実現し、内部空間に配置された幾つかの室は、「建物の中の建物」となり、「入れ子」の構造になっている。これは日本の伝統として寺や神社の聖なる場所に見いだされる建築の造り方でもある。(「大地の芸術祭の里」HPより抜粋)。

photo by Osamu Nakamura


2012年、同建築は原広司の手によってリニューアルされ、「越後妻有里山現代美術館[キナーレ]」として生まれ変わりました。1階はこの建物のシンボルといえるダイナミックな回廊と吹き抜け空間を活かし、楽市楽座やイベントを行う場所に、2階は常設展示の空間となりました。

photo by Osamu Nakamura

photo by Osamu Nakamura


原広司(はらひろし)
1936:神奈川生まれ。建築家、東京大学名誉教授。日本を代表する建築家のひとりである原広司。原広司+アトリエ・ファイ建築研究所として、主な設計活動に札幌ドーム、JR京都駅、梅田スカイビル等。梅田スカイビルは、かつて英タイムズ誌によりパルテノン神殿やタージマハル、サクラダファミリアに並んで「世界の建築物トップ20」に選出されています。設計活動への評価が世界的に高いこともさることながら、1970年代の世界の集落調査をはじめ、建築および空間理論の構築では、現代の建築を見わたす重要な業績を残しています。また、東京大学・原広司研究室およびアトリエ・ファイ建築研究所からは現在活躍する数々の建築家が生まれています。

【主な作品】
2003  越後妻有交流館 キナーレ
2001  札幌ドーム
1997  京都駅ビル
1993  梅田スカイビル
1988  ヤマトインターナショナル
1986  田崎美術館
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[設計・監理]
建築=原広司+アトリエ・ファイ建築研究所(担当:原広司 / 原若菜 / 日下野夏子 / 浅野言朗 / 吉原美比古 / 岩崎整人)
構造=金箱構造設計事務所(担当:金箱温春 / 望月泰宏)
敷地面積:19147.71m2
建築面積: 5138.06m2
延床面積: 6903.03m2
建蔽率:26.83%(許容60%)
容積率:36.05%(許容200%)
各階床面積:1F=4704.43m2 / 2F=1866.97m2
階数:地上2階
階高 / 天井高:4m / 2.7-9.39m
最高軒高 / 最高高さ:10.05m / 10.65m
設計期間:1999年10月─2002年3月
施工期間:2001年10月─2003年6月

[構造]
主体構造:鉄筋コンクリート造
一部構造:鉄骨造 / 鉄骨鉄筋コンクリート造(使用箇所:屋根トラス)
杭・基礎:直接基礎 / 場所打コンクリート杭

[外部仕上げ]
屋根:
ゴムアスファルト防水露出断熱工法の上シルバーコート /
連結部=アスファルトルーフィングの上ガルバリウム鋼板立てハゼ葺
外壁:
化粧型枠コンクリート打放しの上浸透性吸水防止剤 / ガラスカーテンウォール /
ガルバリウム鋼板スパンドレル加工一部スチールパネル貼
開口部:
アルミカーテンウォールサッシュ(たわみ吸収機構付) / アルミサッシュ / スチールFBサッシュ

[その他]
回廊及び池階段部分:御影石t25JB
池内部: 周囲=アクリル樹脂系塗装 / 一般底部=コンクリート御影石模様貼

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